事業の拡大や意識改善などには、コアコンピタンスを明確にした上で展開していくことが望ましいとされている。今回はコアコンピタンスについて解説していく。

コアコンピタンスとは

組織が長い時間をかけて培ってきた学習、知識、経験の集合体である。コアコンピタンスにはカスタマーサービスなどの単純なものからデータ分析やWebデザインなどの複雑なものまでさまざまなものがあるが、顧客に利益をもたらすこと競合他社と差別化できること複数市場に推進できることが必須条件である。企業の特徴や目標によってコアコンピタンスは異なるため、自分のビジネスがどのようなコアコンピタンスを持っているかを知ることが成功のための戦略を立てるのに役立つのだ。

コアコンピタンスがもたらすメリット

コアコンピタンスは、同業他社の誰よりも優れ・迅速で・効率的な活動を可能にすることで、競合他社に対する独自の優位性を企業にもたらすことができる。コアコンピタンスを活用することで、ブランド認知度、顧客ロイヤルティの向上、業務効率の改善、収益性の向上、新たな雇用機会創出につながる。さらに、すべてを一度にやろうとするのではなくいくつかのコアコンピタンスの開発に注力することで、ビジネスの合理化と長期的なコスト削減を実現することが可能となる。

コアコンピタンスを開発する

自社のコアコンピタンスを特定したら、それをさらに発展させより大きな利益を得ることが重要だ。そのためには、現在の能力を強化するための新しいテクノロジーやトレーニングプログラムへの投資、あるいは組織内で新たな成長の機会を生み出すことができる専門的なスキルを持つスタッフの追加などが考えられる。どのような手段をとるにせよ、ビジネスの将来に対する全体的な戦略ビジョンに基づき適切な手段を講じることができれば、刻々と変化する今日の市場環境において競合他社に対する戦略的優位性を獲得できる大きなチャンスとなる。